FC2ブログ

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

IVL8th Round4 - エクスチェンジサクリファイス

IVLを振り返って ③ -エクスチェンジサクリファイス

 R3も格上に勝利し、2.5/3 と絶好調で突き進む中、南條君がR4の対戦相手となりました。南條君は、中学校からの同級生で、たくさん試合してきましたが、在学時代、ほとんど勝ったことがありませんでした。私がチェス界に戻ってからは、成績が違いすぎて当たれずでしたので、大会で試合するのは、高2以来と8年ぶりになります。久しぶりの対戦でしたが、どんな局面でも勝てるチャンスを作っていく彼の攻撃の鋭さは中学時代から変わっておらず、ああ…これが南條だったなあ…と改めて感じさせられる一局でした。


IVL 8th Round 4 R, Nanjo (2449) - T, Shioguchi (2010)

1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nc3 Bb4 4. e5 c5 5. a3 Bxc3+ 6. bxc3 Ne7 7. Qg4 Kf8!? 8. h4

IVL8thR4_1.jpg

7.Qg4としてg7を攻撃。 e5に白ポーンが刺さっているため、Nf6とこのクイーンが追い払うことができず、キングサイドにアタックの機会が生まれます。

7... Kf8!?は、g7狙われたので守りましょうという手。他には、7...0-0、7...Qc7(g7を捨ててRg8とまわす)などありますが、私はこの手が気に入っていて実戦投入してみました。この手を選択する場合は、駒組みを終えるまでは黒から局面は開かず、Qa5やb6、Ba6で強い白の白ますビショップを交換したり、少しずつクイーンサイドを中心に改善していきます。キングサイドもKf8-g8とよったり、f6をついてKf7として、ルークをセンターにまわしたりいろいろとやることがあります。

8.h4 ここで南條君、なんだこれ?という顔をして1分くらい長考して攻撃的な手を指してきました。g7を守るためにNg6と飛ぼうものならh5と突いて追い払えるというもの。また、h1のRがh3-f3とキングの頭にダイレクトアタックしてくる準備をしています。この場合、白キングはKf1-Kg1という風に2手かけてよけることで囲いが完成します。(キャスリングの代わりです)

8...Qc7 9. Bd2 Bd7 10. a4?! cxd4 11. cxd4 Qxc2
1ポーンアップ。

12. Rh3 Qe4+ 13. Qxe4 dxe4 14. Rb3 Bc8?!
14...Bc6で普通に問題ありませんでした。 15.Bb5とぶつけられてビショップを交換されるとb7を守る駒がなくなり、プレッシャーが大変かと思いましたが、ぶつけられた場合、Bd5とかわせます。完全に勘違いです。

15. Ne2 Nbc6 16. a5 a6 17. g3 f6 18. Bg2 f5 19. f3 exf3 20. Bxf3 Kf7 21. Bb4 Rd8 22. Bc5 Nd5 23. Bd6 Na7 24. Rc1 Nb5 25. Bxd5 exd5 26. Bc7 Re8 27. Rc5 Bd7 28. Bb6 Rac8
29. Rxd5 には29...Be6としてエクスチェンジとれるので問題ないと判断。ルークを1枚かえて、Bc6と蓋をしてしまえば局面は固まり、ドローだと思っていました。

IVL8thR4_2.jpg

29. Rxd5 !?

・・・・Σ( ̄◇ ̄;  

29...Be6 30. Rdxb5 axb5 31. Rxb5 Bc4 32. Rb2 Bxe2 33. Kxe2

IVL8thR4_3.jpg

局面が固まり、ドローになることを嫌った白は、サクリファイスを決行。
白はエクスチェンジを失いましたが、非常に強力な2コネクテッドパスポーンを手に入れ、勝つチャンスを求めてきました。仮に危険を感じた場合はBc5として局面を閉じてしまえばいいのではないかとの判断だそうです。
小島君との試合でも、エクスチェンジを捨てて、ナイト+パスポーンvsルークで勝負する展開もありましたが、私はそういう考え方が根本からなかったのでアイデアとして取り入れていきたいと思います。

33... Rc3? 敵陣に侵入した手で自然に見えますが悪手でした。


【局面4】 白先白勝ちを示してください。

IVL8thR4_5.jpg

正解は、34.Bc5!
b7が受かりませんし、Rxb7がそのままチェックとなり、aポーンが強力なパスポーンとなるため、白勝ちでしょう。

34. Kf2 ?! Rec8 35. Bc5 Rc7 36. Rb6 g6 37. Rf6+ Kg7 38. Bf8+

IVL8thR4_6.jpg

私のキングがどんどん端へ追いやられています。このあたりの指し回しはとても丁寧で上手ですね。

38... Kg8 39. Bh6 Rc8 40. e6 R3c6 41. Ke3? Rd6 42. Kd3? Re8
[41. d5! Rd6 42. Kf3 Re8 43. Kf4 b5 44. Ke5 Ra6 45. d6 ++- ]
上記の変化なら容易に勝てましたが、キングを先に動かしに行くプランはミスです。ポーンが落ちてしまいます。

43. Rf7 Rdxe6 44. Rg7+ Kh8 45. Rxb7 Ra6 46. Bg7+ Kg8 47. Be5 Rxe5 ??
47...Rxe5ではなく、Rxa5としてから、エクスチェンジを返せば同じ側の同数ポーンですのでドローでした。

48. dxe5 Rxa5 49. Kd4 h6 50. e6 g5 51. Rb8+ Kg7 52. e7 1-0

最後の最後で間違えてしまいました。。。
負けはしましたが、エクスチェンジサクリファイスやいろいろと勉強になる試合でした。
サクリファイスをして失ったマテリアルとその代償の評価はよく分かりませんが、本などで学んでいくことにします。

教えられるほどになれば、取り上げていきたいと思います。
スポンサーサイト

IVL8th Round2 - ミドルゲームの考え方

IVLを振り返って ② -ミドルゲームアイデア

 R1を無事勝利し、お昼を食べた後に組み合わせが発表!対戦相手は・・・羽生名人!
私が今回の大会で一番対戦したいと願っていた方です。私はGMとも対戦したことがなく、試合をしたい気持ちは山々でしたが、小さい頃から将棋をしていたこともあり(その当時、羽生さんは将棋のタイトル7つすべて独占しました)、個人的にはGMより羽生さんとの試合を望んでいたのでテンション上がりまくり!
テンションは上がりまくりでしたが、冷静に丁寧に堅く指すことを心掛けて試合に臨みます。

Habu-Shioguchi.jpg


IVL 8th Round 2 Habu.Y (2433) - Shioguchi.T (2010)

1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. e3 Bf5 5. Nc3 e6 6. Nh4 Bg6

IVL8thR1_6.jpg

白は、6.Nh4から、黒のビショップと交換し、ダブルビショップを得ます。一般に、ダブルビショップを有する側は局面がオープンになると優勢になります。(ビショップはナイトより駒の効きが広く、開かれた局面で力を発揮します。)
中学生の頃に聞いた話によると、ビショップとナイトの駒の価値はそれぞれ3点ですが、ダブルビショップは合わせると7点くらいの強さになるとか。


7. Nxg6 hxg6 8. Bd2 Bd6 9. g3 O-O 10. Rc1?! Nbd7 11. Be2 dxc4 12. Bxc4 e5 !=


IVL8thR1_7.jpg

12... e5 ! を指した時点で黒はイコアライズに成功しているように見えます。

序盤のセオリーに、

①センターをとりましょう。
②ビショップやナイトを展開しましょう。(同じ駒を何回も動かさない)
③キングをさっさとキャスリングして安全な位置へ逃がしましょう。
④オープンファイルにルークを回しましょう。

というものがあります。白からd4、e4とセンターを抑えられた場合、下図でいう緑色のマス目(c5-f5)に白のポーンが効いていて黒のピースが侵入できなくなります。そうすると黒側の動けるマス目(いわゆるスペース)が狭くなり、指せる手が限定的になり、劣勢に傾きます。
これを打開するために、d4、e4とぶつけられた場合は、c5、d5、e5等で白のポーンの並びを壊しにいきます。(いわゆるブレイク)

IVL8thR1_10.jpg


13. O-O exd4 14. exd4 Nb6

IVL8thR1_9.jpg

ここで、白のd4のポーンが隣列のポーンで守ることができずに浮いた状態になりました。(通称:IQP=Isolated Queen Pawwn) IQPのある局面は、一般的に双方にチャンスが生まれると言われています。IQPのある側は、展開がよくなりますし、d5と突く手が成立し、これを交換することができればうまくいくでしょう。一方、黒はd5のますを抑えて突く手を阻止し、IQPを取りに行くプランがあるでしょう。IQPを取りに行くには、それを守るピースたちを交換していくアイデアが有効と考えます。

15. Bb3 Bb4  15...Bb4は、d5に効いている白のc3ナイトを牽制する手です。
16. Bg5 Qd7  16.Bg5は、d5を守っている黒のf6ナイトを牽制する手です。

17. Bxf6 gxf6 18. Ne4 Kg7 19. a3 Be7 20. Nc5 Qh3 21. Qf3 Bxc5 22. dxc5 Nd7 23. Qg2 Qf5 24. Bc2 Qh5 25. b4

この地点では、黒がイニシアチブをキープし、若干指しやすいように見えます。いますぐ、局面がよくなる・・・ということはありませんが、このイニシアチブをキープするにはどうすればよいでしょうか。貴方が、黒番を持つならどのように立ち振る舞いますか。

【局面3】 黒のプランを考えてみよう。

IVL8thR1_8.jpg

① hファイルが空いているので、Rをhファイルに回してキングの頭をたたこう。
 25...Rh8 ? 26. f4 ! (黒のナイトがe5に侵入するのを防ぐ)で手が続きません。また、h2に駒をたくさんあてにいっても、Rf2くらいで受けきれるためうまくいかないでしょう。

②ナイトが使えてないので、敵キングの近くまで運んで戦いに投じよう。
 本譜の流れです。26.f4 から、クイーン交換を迫られイニシアチブを放棄することになりました。

③オープンファイルにルークを回しましょう。
 25...Rfe8 が恐らく、自然でかつイニシアチブをキープできる手と考えます。(上記の序盤の基本セオリーにもありましたね。)h5にいるクイーンはe2を抑えており、Re2と侵入しにいく手が見えます。

[25...Rfe8 26. Rfe1? Ne5 ! 27. Bd1 Qh6 28. Be2 Rad8 =+]

IVL8thR1_11.jpg

という風に、オープンファイルにルークを回せるとそれだけでチャンスが広がるのが感じられるでしょうか。


恐らくお互いのベストムーブを指しあうと下記のような展開になると思われます。
[ 25... Rfe8 26. f4 Re2 27. Rf2 Rae8 28. g4 Rxf2 29. Kxf2 Qh6 30. Qg3 g5 31. fxg5 Qxg5 32. Rd1 Ne5]

IVL8thR1_12.jpg

それでも黒はまだイニシアチブをキープできているかと思います。

25...Ne5 26. f4 Ng4 27. Bd1 Qf5 28. Qh3 Ne3 29. Qxf5 Nxf5  
クイーン交換が入り、完全なイコールへ。

30. Re1 Rfe8 31. Bg4 Nd4 32. Kf2 f5 33. Bf3 Rxe1 34. Rxe1 a5 35. Rd1 Nxf3 36. Kxf3 axb4 37. axb4 Ra3+ 38. Ke2 Rb3 39. Rd4 Kh6 40. Rd7 Rxb4 41. Rxf7 Rb5 42. Ke3 Rxc5 43. Rxb7 Rc2 44. Rc7 c5 45. Rc6 c4(=) 1/2-1/2


想像以上に善戦できて自信になりました。このパフォーマンスが常にでるといいのですが・・・><
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。